梅雨明けして本格的な暑さを迎えている沖縄県にて、ちずあそびの新たなトライアルを始動した。運動に対する意識・行動変容が環境保全に繋がるのか検証開始。
脱炭素へのチャレンジ
沖縄県といえば、鉄道など公共の交通インフラが少ないことやその気候的な特徴から一家に3台とも言われる完全な車社会となっている。そんな背景もあり、CO2排出量も日本一多いエリアである。
この度、環境省が推進する脱炭素先行地域において沖縄県として初めて島尻郡与那原町が選出され、その中の健康事業領域において協働いただく機会を得た。
インフラ整備がメイン事業ではあるものの、与那原町においてはそこに住む地域住民の健康増進も同時に行うことが不可欠であるということから、なるべく車を使わずに自分の足で移動する機会を増やす=運動に対する行動意欲の変容も目的の一つとしている。
その暑さや歩く習慣が根付いていないことなど、従来のちずあそびとは異なる課題をどうクリアするのか?まずはプレ開催を行い、実際の運用を通じて参加者の意見を聞く機会として7/9プレ開催を実行した。
不安な気持ちとは裏腹な展開
前日に現地入りし、フィールドの視察や諸確認を行う中で沖縄の夏の暑さを痛感。沖縄の方が日中歩かないという意味がよく分かった気がした。
十分な準備・告知期間がなかったことで開催に対するさまざまな不安があったが、既にまちづくりや環境保全で活動している学生団体や本プロジェクトに携わっている企業の方々などの協力のおかげで、予定していた30名を超える43名の方々に集まっていただいた。
また、普段はほとんど歩くことがないという9:30~11:30という競技時間についても、炎天下でのフィールドワークに不安があったが、結果全員が元気にゴールしてくれたことに安堵した。
同時に、日々の健康管理の指標として、専用アプリによる歩数計測を同時にスタート。その説明や導入もスムーズに対応いただき、抱えていた不安とは裏腹にスタートまでにほぼ完全に整った。参加者の皆様、スタッフの皆様のご協力に感謝しきりだ。
初のちずあそび開催を終えて
プレ開催であること、7月の沖縄という暑さなどを勘案して、2時間の制限時間とした。通常は5時間くらいでやっているので、かなり短時間の開催となった。
暑い中、与那原町に散りばめられたチェックポイントを探しながらたくさん歩く。やはり暑さは厳しかったようだが、皆さんより
・楽しかった
・ゲーム感覚ならこの時間帯でも意外と歩けることに気付いた
・地元だけど知らなかった町の魅力に気付いた
などなど、参加者の皆様より貴重なご意見をいただいた。この過酷な環境下でも”ちずあそび”が持つ魅力を十分に発揮できていることがわかった。
加えて、開催の時間帯なども協議したが夕方〜夜がいいのではないか?と考え始めていた事務局サイドとは真逆に、暑いけど午前中のほうがいいという声もあり、現地の方々のライフリズムも少し理解できたことも収穫だ。
沖縄県で最も小さな市町村であり、コンパクトな町域を活かした密なチェックポイント設定やミッションなどを組み込んだ方がいいということも見えてきた。
本開催に向けて
上述した通り、様々な気付きや発見があり次回10月からの本開催に向けて収穫の多いプレ開催となった。何より参加者の皆さんにちずあそびを楽しんでいただけたことも嬉しい限りだ。
日々の歩数計測によるランキングやインセンティブなどで運動に対する行動変容を提起し、飽きないように定期的にちずあそびなどを開催してモチベーションを繋いでいく。
与那原町は、与那原大綱曳で有名な”つな”の町でもある。
本プロジェクトにおいても、
・運動機会を創出することで人々の意識を健康へ”つな”ぐ
・町民同士の良好なコミュニティ形成に”つな”がる
・日々の運動が脱炭素に”つな”がる
ことを啓蒙していくための一翼を担いたいと考えている。
10月、来年1月にちずあそび開催を計画している。今回の検証やご意見を受けてより楽しめるプログラムに発展させて次回へ”つな”ぎたい。
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